ジャージの二人~★長嶋有

夏休みの話、八月に読むのにいいかな・・・と去年買ってからとっておいた本。
なぁんて、読みたい本が次々出てきて後回し後回しになってしまった^^;

ジャージ・・・部活動を思い出してしまいますが、そういう話ではないです。

父と息子、夏の終わりを山荘の片づけがてら、一緒に過ごすというお話です。
いい大人二人の数日間。

古い家、特別目立つ登場人物がいるわけでもなく。

虫があちこちに出没、トイレは汲み取り式、お風呂は薪で焚く。
家の脇には今にも倒れそうな大木が。
砂利道、湿りがちな家の中、歩いてもなかなか辿りつかないお隣、などなど。

淡々と綴られていきます。
薪割り、布団干し、三度の食事、二人の会話。
特別大きな出来事もなく。

でも、その第三者的な視線で書かれていく文章がなんだか心地よくて。
想像力をかき立てられます。
小道具、景色の表現が映像へとつながって。
畑の風景、二人の離れ具合、表情のアップ、車。。。
映像になったら、センスの差がはっきり表れそうな。

きっとこんなふうに人は日々をやり過ごして、それでも少しずつ前に進んでいくのだろうな。
自分の気持ちと時間の経過とに折り合いつけながら。
静かな納得。

ジャージの二人。
山荘にいる間、古着のジャージを着て寒さをしのいでいます。
小学校の名前が入ってるようなの。で、「ジャージの二人」。

文庫本のほうですが、「ジャージの三人」という話、後日談も収録されてます。
こちらは少しハナも添えられていて、なかなかいいです。

携帯電話が、いい味出してます。
(通じない山の中、なんですが。)

じんわり沁みる、いい作品でした。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック