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ふたつ

  ふたつ 青い秒針の時計と 赤い秒針の時計と ふたつ並べてみる ひとつはあなたに ひとつはわたしに 街角で見つけた革細工 イニシャルを入れて ふたつ並べてみる ひとつはあなたに ひとつはわたしに 小さな文房具屋さん 真鍮のピンバッジ ひとつ手にとる 大事な日に ひとつをあな…
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口紅

 口紅 少し似合わなくなった口紅をもてあまし それでも朝にはぬっていく なぜだろう、寂しさを重ねているようで 少し穏やかになれる色を見つけに歩いてみる 今より桜色に近い色を 優しい言葉の溢れる色を のみこむ言葉の棘をまるくする色を そっと触りたくなる色を 明日には見つかるだろうか 雨は音もなく…
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映写機

『映写機。』 映写機に閉じ込められたら 今日のささやかを忘れないよう 夕陽が眩しくて少しだけずらした椅子 そのぶん・・・テーブル三分の一だけ近づいたふたり ハニートーストにあったかな珈琲 たっぷりのタコライスにコーラ ぽつりとあるエスカレーター 下りて上がって下りて上がって 笑いながらの二往復 じ…
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届かぬもの

『届かぬものは』 届かぬもの君の心のその思い 届かぬもの君の心の傷深さ 届かぬもの君の心の迷いみち 届かぬもの君の心の苛立ち 届かぬもの君の心の小さい闇 届かぬもの 届けたいのに術ない心 届かぬもの 届けたいのに跳ね返る思い 雲が風に乗せられて、いつか晴れた空が顔を出すよう…。 時間がゆるりと流れる…
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運の矢を待つ・・・

      空から落ちる運の矢を待つ    毎晩ゆっくり酒を酌む 堀口大学の「詩生晩酌」という詩だそうです。たぶん抜粋だと思います。 新聞のコラムから拝借しました。 人生に日の差す時期、光のあたる季節は人それぞれに違うものだと、同い年の作家の名前を並べてしみじみ思う。・・・と記事は続いて行くのですが。 ここ何年か…
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